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公益認定について

法律改正によって新たに始まった公益認定について徹底解説。

公益認定基準について

公益認定の基準とは、行政庁が公益認定をする際の基準であり、この基準に適合している場合には、行政庁は公益認定をすることになります。

公益認定の選考基準

1. 公益目的事業を行うことを主たる目的としていること
2. 公益目的事業を行うための経理的基礎や技術能力がある
3. 社員、評議員、理事、監事、使用人などに特別な利益を与えない
4. 会社経営者、特定の個人、特定の団体などに寄附や特別の利益を与えない
5. 投機的な取引、高利の融資、公の秩序や善良の風俗を害する事業を行わない
6. 公益目的事業の収入がその実施に要する適正な費用を超えない
7. 収益事業等を行う場合、公益目的事業の実施に支障をきたさない
8. 公益目的事業比率が50%以上ある
9. 遊休財産額が1年間の公益目的事業の実施費用に準ずる額を超えない
10. 理事(監事)の親族等の合計数が理事(監事)総数の3分の1を超えない
11. 他の同一団体の理事(監事)、使用人等の合計数が理事(監事)総数の3分の1を超えない
12. 基準を上回る大規模法人の場合は、原則として会計監査人を置いている
13. 役員・評議員に対する報酬等が民間事業者比べて不当に高い基準ではない
14. イ 一般社団法人が社員資格の得喪に不当に差別的な条件をつけていない
ロ 一般社団法人が社員総会で行使できる議決権の数や条件などに関する定款の定めがある場合、次のいずれにも該当すること
(1)社員の議決権に関して、不当に差別的な取り扱いをしない
(2)社員の議決権に関して、会費などに応じて票に差をつけない
ハ 一般社団法人で理事会を置いている
15. 原則として他の団体の意思決定に関与できる株式や内閣府令で定める財産を保有しない。
16. 公益目的事業を行うための不可欠な特定財産がある場合、その旨や維持及び処分の制限について定款で定めている
17. 公益認定の取り消し処分や合併により法人が消滅した場合、公益目的取得財産残額を、その公益認定取り消し日又は合併日から1ヶ月以内に類似事業目 的の公益法人等に贈与することを定款で定めている。
18. 清算する場合、残余財産を類似事業目的の公益法人等に帰属させること得お定款で定めている

一般社団法人と公益社団法人の違い

一般社団法人と公益社団法人の違いを表にしてみました。

今後の事業計画や団体の目的に最適な法人を選ぶ参考にしてください。

一般社団法人 公益社団法人
設立手続き 設立登記のみ 設立登記後に行政庁へ公益認定申請
設立時資金(基金) 不要 不要
設立者数 2人以上 2人以上
理事数 2人以上 3人以上
理事会 設置することも可能 必ず設置
監事数 1人以上(理事会設置の場合) 1人以上
会計監査人数 原則不要 基準を超えた場合1人以上必要
公証人手数料 50,000円 50,000円
登録免許税 60,000円 60,000円
所轄庁 なし なし
監督 なし 都道府県庁又は内閣府
許認可 なし 公益性認定
設立期間 2週間~4週間程度 設立2週間~4週間程度+認定相当期間
社会的信用 低い 高い
課税 全所得課税と収益事業課税に区分 原則非課税・公益目的以外課税
税率 会社と同じ 会社と同じ
寄付金優遇 非営利型の場合、優遇アリ あり
報告 なし 毎年度行政庁に提出
法人格取消し 休眠の場合解散 認証取消しの場合解散

新公益法人制度とは

従来の公益法人制度は、法人の設立と公益性の判断は一体とされていたので、これらは主務官庁の裁量に委ねられており、設立後も行政の指導監督下に置かれてきました。制度改革では、この行政の裁量を制限し、法人の設立と公益性の判断を分離する2段階の構造にしたのです。(図を参照)

この制度改革が実施された結果、非営利活動を行なう団体で公益性のない団体についても、一般社団法人や一般財団法人として法人格を取得しやすくなりました。
なお、一般財団法人の場合には、設立時に300万円以上の拠出金を払い込む必要がありますが、一般社団法人の場合には、出資金がなくても設立することができます。また、一定の要件を満たしている場合には、税制上の優遇措置も受けることができます。

公益法人とは

公益を目的とする事業を行なう法人であり、「公益」とは、社会全般や不特定多数のものの利益を目的
とする活動のことをいいます。公益法人を設立する場合には、一定の公益事業を目的としていなければ
なりません。
しかし実際には、公益目的の認定基準は明確ではなく、そのためかつては、多くの団体が法人格を取得
することはできませんでした。
そこで、平成20年(2008年)に制度改革が行なわれ事業に公益性がなくても、「一般社団法人」
や「一般財団法人」として法人格を取得することが可能になりました。
そして、一般社団法人・一般財団法人のなかで、公益性を有するものとして認められた法人については、「公益社団法人」や「公益財団法人」となることができるようになったのです。

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